めまい(漢)

▼めまい向け方剤-1
苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)、半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)めまいの治療にもっともよく使われているのが、これらの方剤です。水分循環をよくすることで、めまいの原因である水分の停滞や偏在(水毒)を取り去ります。もし、めまいや立ちくらみ症状が中心ならば前者を、めまいのほか吐き気や嘔吐・頭痛などがひどければ後者を用います。

▼めまい向け方剤-2
五苓散(ゴレイサン)、女神散(ニョシンサン)、加味逍遙散(カミショウヨウサン)、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)五苓散は利尿作用をもつ代表的な方剤です。口渇と尿量減少を主要目標とし、めまいや頭痛、吐き気や嘔吐などによく処方されます。女神散と加味逍遙散はどちらかというと女性向けで、月経トラブルや産前産後の血の道症、更年期障害などが背景にある場合に適します。また、漢方でいう“血虚”いいかえれば貧血症状をともなうのなら、当帰芍薬散など補血薬の部類も処方候補です。